特任教授紹介-矢尾一樹

矢尾一樹先生からのメッセージ

画像 矢尾 一樹

矢尾 一樹 - 声優タレント

プロフィール

■代表作
【アニメ】
『超獣機神ダンクーガ』/『獣装機攻ダンクーガノヴァ』(藤原忍/F.S.)
『機動戦士ガンダムZZ』(ジュドー・アーシタ)
『NG騎士ラムネ&40』(ダ・サイダー)
『頭文字D』シリーズ(池谷浩一郎)
『ONE PIECE』(ジャンゴ、Mr.2・ボン・クレー、フランキー)

【ゲーム】
『テイルズ オブ ジ アビス』(死神ディスト)
等多数

声優タレントを目指すきっかけ

初めから声優を目指していたわけではなく、もともとは舞台俳優をやりたくて石川県から高校卒業と同時に上京して、劇団に入って役者を目指してました。生まれつき声の大きさには自信が有ったんですが、演技の勉強はした事がそれまで無かったので、先輩や演出家にしごかれながら体で覚えていった感じでしたね。
今考えれば、アルバイトしながら稽古にもガンガン参加して、大変でしたが充実した時期でした。
そんな中、舞台だけでなく、テレビやラジオ、映画などのオーディションも頻繁に受けていたのですが、その一つが「声優」のお仕事だったわけです。
アニメの「超獣機神ダンクーガ」で主人公、藤原忍役をいただいて、それがきっかけで今も声優のお仕事をさせてもらってるという経緯ですね。

タレントとしての苦悩や挫折、その克服法など

長く役者をしていると、失敗や落ち込むことは必ずあるもんです。僕も、思うような演技ができなかったりした時には落ち込みますが、人前では見せないように気をつけてます。
いつも元気で明るく振る舞う、落ち込んでても良い事はそんなに無いから、自分から元気を出していくことで次につなげる感じですかね。
あとは、仲間と一緒にお酒でも飲んで切り替える事ですね。

タレントとして最も嬉しい時、やりがいを感じる時

ファンの方と触れ合ったりするのが、やはりうれしい瞬間ですね。舞台で拍手してくれたり、笑ってくれたりするのも良いですし、イベントなんかでお話しするのも良い刺激になります。がんばんなきゃって。
アニメでも映画でも、ゲームでも、舞台でも、良い作品に出会えて、自分でも納得いく良い芝居が出来た時には、やりがいとか達成感をすごく感じます。
他の仕事じゃ味わえない充実感が感じられるし、作品は後々まで残っていくものじゃないですか。自分が歩いてきた足跡みたいなものが、作品という形になって残るって素晴らしいと思ってます。
声優のデビュー作とかは、今見ると演技が拙くて恥ずかしいんですけど。

マンガやアニメ等の産業(メディア芸術)の現状と今後の展望

マンガやアニメやゲームは、日本が大事にして行かなきゃいけない重要な産業であり、コンテンツと思ってます。声優や役者としてこれらの制作の一端に携わる者としても、その意識をさらに強く持って行かないとって思ってます。アニメの制作本数はとても多くて、今後も本格的なデジタル時代になっていく事で、ますますコンテンツのニーズは高まると思っています。
でも疎かにしちゃいけないのは、そのクオリティ。質の高い作品を数多く作り出せてきたから、日本のメディア産業は発展してきたんだと思います。
創り手側が、良い物を市場に送り出していかないと、このせっかくの良い実績が台無しになっちゃう。
だからこそ、これからのクリエイターの重要性は高いと思う。今後はますます、日本国内だけじゃなくて「世界」をマーケットにした作品制作が必要になってくるし、常に新しい技術やセンスを取り入れながらも、今まで培った創作ノウハウを大事にして、日本発のメディアの素晴らしさをアピールしていける作品創りをしていかないと。
僕も、気を抜かずにしっかりと作品に取り組んでいきたいと思ってます。

これからの声優タレントに求めるもの・期待すること

良い若手声優は、常に必要とされてます。良い若手声優ってどんな声優かは、とっても難しい問題。ただ演技が上手いだけでも面白くなかったりするし、荒削りだけど個性的で将来性が感じられたりと、決まった正解が無いというのもこの世界。
基礎テクニックは、もちろん無きゃいけないけど、無理に背伸びしたような演技や表現は嫌がられる事も有りますね。
多くの経験をして、いろんな人に評価してもらって、自分なりにいろいろと考えながら稽古して、自分を磨く事は重要と思います。
自分自身もまだまだ磨かなくちゃいけないんですけど、良い新人声優に業界へ入って来て欲しいという気持ちは有りますね。

専門学校でマンガなどの専門技術を学ぶこと

僕の若い頃には、マンガ家や声優を育成する学校は有りませんでした。基礎も基本も知らなくて、その業界へ入り込んで大変な思いをしながら技術を磨くといったのが当たり前でしたね。
結果的には、高い実力が有ったり良い素材なのに、途中で挫折してしまうのも現実的には有ったと感じます。
基礎のテクニックや知識は、専門学校などで充分身につけて、その上で業界へ飛び込む事には意義を感じます。
業界も常に変動してますから、その状況に合わせた実践的で効果的な授業が大事と考えます。でも最も重要なのは、基礎スキルの修得ですね。業界に入ってしまうと、なかなか基礎を時間かけて練習したりする事が出来ない。
学生の間は、基礎をしっかりと身につけて欲しいと思います。基本が出来てる人は、やっぱり底力というか、強さが感じられます。少々へこたれても、失敗しても、伸びてくるのはやはり基本がしっかりしてる新人じゃないかと思います。
学生の良い個性を殺すことなく、基本をがっちり押さえた人材の育成は、マンガやアニメ、声優の業界の活性化にも繋がるので、そこら辺を専門学校では大事にしてほしいと思ってます。

マンガやアニメ、声優のプロを志す方たちへのメッセージ

仕事について、夢を持って取り組むことは、とても素晴らしい事だと思います。今の社会は暗い話題ばかりですけど、こんな時代だからこそ、マンガやアニメは、より必要なんじゃないかって思います。
子供たち含めて、日本全体を明るく元気にする大きなやりがいが有ると思ってます。それどころか今や世界を巻き込んでの大きなメディアなわけですから、ワールドワイドな活躍が期待されているんですよね。
これからのアニメやマンガ、ゲームといったコンテンツ制作を担っていく熱意とやる気を、ずっと持ち続けて欲しい。専門学校で学ぶのは通過点に過ぎない。でも、とても大事な通過点の期間である事をしっかりと認識して、日々の授業やレッスンに向き合って下さい。
プロの現場で一緒にお仕事できる日を、心から楽しみにしています。